場面かんもく症(選択性緘黙)の長女・アラレちゃんは、学童保育を利用しています。
シーンによって会話が難しくなるアラレちゃんは、学童で元気に過ごしているのでしょうか?
この記事では、小学校1年生のアラレちゃんが学童保育でどのように過ごしているのかと、学童側との連携について紹介します。
学童保育の利用は途中から
小学校1年生のアラレちゃんが学童保育を利用しはじめたのは、1学期の半ばです。
入学してからしばらくは学童を利用せず、授業終了後にそのまま下校していました。
なぜかと言うと、アラレちゃんが小学校入学という大きな変化を乗り切るには、早めに帰宅してゆっくり過ごす時間が必要なのではないかと判断したからです。
不安感を減らしたいという思い
小学校への入学って、それまでとは大きく異なる環境がはじまるタイミングですよね。
場面かんもくの子どもに限らず、多くの子どもにとって、就学はわりと大きなハードルだと思います。
学校での新生活と、放課後の学童で生まれる2種類の緊張感。
2つのドキドキを一気に感じた場合、場面かんもくのアラレちゃんはパンクしてしまうのではないかと私は予想しました。
そのため、学童保育を利用するのは、学校という新しい環境にある程度慣れてからにしようと判断。
クラス担任の先生や特別支援の先生など、学校側のサポートのお陰で順調に小学校に慣れていくアラレちゃんの様子を見て、初夏から学童の利用をはじめました。
同じクラスで出会ったお友だちをはじめ、知っている子が何人か学童にいたため、不安感は比較的低い状態でスタートできたようです。
自営業であることがプラスに
ただし、学童の利用を入学から少し遅らせることができたのは、私の職業がフルタイムの会社員ではなかったためです。
フリーのライターという融通のきく仕事でなければ、小学校入学と同時に学童を利用していたと思います。
私や夫が外で働いている間に、1年生のアラレちゃん1人でお留守番させるのはまだ不安があるためです。
一念発起して私が会社員から自営業主になったことは、かんもく児のアラレちゃんが新生活に慣れるためにうまく作用したようです。
場面かんもくの娘の学童保育での様子
かんもく児のアラレちゃんが学童を利用するのは、平日の2~4時間です。
学校の下校時刻や私の仕事の繁忙具合、5歳下の弟・ガッちゃんの保育園送迎などによって変動します。
アラレちゃんの学童は小学校の敷地内にあるため、よく知っている施設で放課後も過ごしているという状況です。
ここでは、学童の先生やアラレちゃん本人から聞いた内容をもとに、学童保育での様子をシーンごとに紹介します。
真剣な宿題タイム
アラレちゃんの学童では、子どもたちが一斉に宿題に取り組む時間が設けられています。
分からない問題を教えてもらうことはできませんが、みんなと机に向かえる宿題タイムは、場面かんもくのアラレちゃんにとって安心できる時間のようです。
「話さなくてもよい時間」というのは落ち着くのだろうなと想像できます。
身体を動かす遊び
晴れの日は校庭、雨の日は体育館で元気に遊んでいます。
アラレちゃんは意外と身体を動かす遊びが好きなので、外遊び・体育館遊びは割とお気に入りの時間です。
・鉄棒
・なわとび
上記のような遊びを1人でするか、女の子のお友だちと2人ですることが多いようです。
ただし、学童のみんなとの鬼ごっこは苦手。
あまり慣れていない他学年の子に、「タッチ」などと声をかけるのは恥ずかしいと言っています。
実際に、声は出さずに鬼ごっこをしているそうです。
場面かんもくのアラレちゃんらしくてかわいいなと感じました。
緊張のおやつタイム
「お当番」のような制度があるため、おやつの時間は緊張するようです。
みんなの前で「いただきます」と号令をかけるのは、場面かんもくのアラレちゃんには相当プレッシャーのかかることなのでしょう。
お当番は2人体制ですが、前に出て注目されるだけでも大緊張です。
たまにしか回ってこない「おやつのお当番」ですが、アラレちゃんは比較的強く意識しています。
読書に没頭する自由時間
学童にはたくさんの絵本や児童書が置いてあります。
アラレちゃんは本を読むのが好きなので、自由時間には読書を満喫しているようです。
地域性なのか、コロナ感染予防のためなのかは分かりませんが、アラレちゃんの学童では比較的落ち着いた時間を過ごせるように設定されています。
無理におしゃべりしなくてよいというのは、かんもく児や物静かな子にとっては安心できるのではないでしょうか。
読書するアラレちゃんのほかに、お絵描きや工作に没頭する子も多いそうです。
さようならの挨拶
相変わらず挨拶は苦手なアラレちゃん。
学童から帰る際も、先生に向かって「元気にご挨拶」というわけにはいきません。
それでも、聞こえるか聞こえないかの小さな声で「さようなら…」と言えるようになったのですから、場面かんもく発症時と比べて大きな成長を感じます。
学童保育の職員との連携は?
実は、学童側との連携は、就学相談のときほどは熱を入れて行っていません。
学童保育利用前に、アラレちゃんが場面かんもく症であるということを伝えたくらいです。
そこまで連携していないのは、以下のような理由からです。
・小学校と学童が連携してくれている
私が熱心に連携しなくても、なんとかなっているという状況です。
特に、小学校側と学童側でアラレちゃんの場面かんもくに関する情報共有をしてくれているのは、ありがたいですね。
規模の小さな自治体に暮らしている恩恵を感じます。
ただし、以下の点は意識しています。
アラレちゃんの好きなことや苦手なことを伝える
自分の思いや要望を言葉で伝えるのが苦手なアラレちゃん。
好きな遊びやお気に入りのキャラクター、注目されるのが苦手なことを、お迎えの際などに私から学童の先生に伝えています。
ささいな情報を知ってもらっていることで、アラレちゃんと学童の先生のコミュニケーションがスムーズになるのではないかと思うためです。
まとめ
場面かんもく症でありながらも、予想以上に順調に学童を利用しているアラレちゃん。
緊張するシーンがありながらも学童で過ごしてくれているお陰で、私や夫は仕事をすることができます。
リラックスできる雰囲気をつくってくださっている学童の先生たちにも感謝ですね。
学童保育の利用は、長くても3年生の終わりまでかなと考えています。
4年生以降は下校時間も遅くなるため、夏休みの間だけの利用でもなんとかなりそうです。
それまでの期間、クラスや学年の異なるお友だちと関われるよい機会でもある学童を、引き続き楽しく利用できればいいなと願っています。
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