この春、場面緘黙症(話したくても不安感から話せない状態)の長女アラレちゃんが小学校に入学しました。
入学してからおよそ3か月経った現在、アラレちゃんが先生やお友だちと話せているのかという点と、登校渋りの有無についてお伝えします。
また、入学式でのアラレちゃんの様子や、母である私と先生との日々のやり取りもご紹介するので、参考になれば幸いです。
場面かんもくの娘は小学校で話せてる?
なんと、アラレちゃんは小学校で話せています!
とは言え、ほかの子のように「元気いっぱいにたくさんお話してる」というわけではありません。先生やクラスの子に話しかけられたときに、「はい」「うん」などの短い応答を、小さい声でしている感じです。
とっさに声をかけられたときには心の準備ができていなくて、返事やうなづき、首振りもできないこともあるようです。
しかし、授業参観では、自己紹介や日直に挑戦するアラレちゃんのたくましい姿を目の当たりにしました。声のボリュームは、すぐそばにいる先生や、わが子の声に全力で耳を澄ます私にしか聞こえない小ささでしたが、拍手喝采したいくらいの成長を感じました。
日直や発表など、あらかじめ話す内容が決まっていて、何度か練習できるようなシチュエーションでは、小さい声で話すことができるようです。
それにしても、保育園の年少のときの運動会で、声を出すことはおろか、体を動かすこともできなかったことを考えると、アラレちゃんはとても成長したのだなと驚きます。
保育園のお友だちは全員ほかの小学校へ入学したため、知っている子は近所の1~2人という大変アウェーな状況での新1年生ライフ。にもかかわらず、一生懸命に新しい環境に慣れようとするアラレちゃんの頑張りには、頭が下がる思いです(親ばか)!
場面かんもくでも新しいお友だちはできたのか
「うん」「ううん」以外にはあまり話さないので、不思議キャラとして認定されているであろうアラレちゃん。しかし、子どもの社会というのは素敵なもので、多くの言葉はなくても友情を育めるようです。
「〇〇ちゃんや□□くんと虫を捕まえた」など、家でアラレちゃんの口から新しいお友だちの名前を聞くことも増えてきました。
実際にお友だちと一緒にいる場面に遭遇したこともあるのですが、柔らかい表情や笑顔を見せているアラレちゃん。自分の思っていることを、自由に声に出して表現できる日もそう遠くはないでしょう。
心配していた登校渋りの有無
実は不安に思っていた登校渋りですが、入学から3か月経つ現在までのところ、一度もありません。
小学校生活が始まるまでは、アラレちゃんから「ママ、学校に行きたくない」「お休みしたい」と言われることを覚悟していました。
しかし、反対に「今日は音楽(の授業)がある日だよ!」「水筒に氷いっぱい入れて!」など、アラレちゃんはとても前向きな気持ちで毎朝登校の準備をしています。
学校生活が楽しいのはもちろんのこと、一緒に集団登校している近所の子どもたちが優しいというのも大きなポイントです。
小学校は6年という長い期間通うところなので、卒業までには何らかの壁に遭遇することがあるかもしれません。しかしとりあえずは、1年生の1学期をなんとか乗り切れそうなことにホッとしています。
場面かんもくの娘の入学式
話題は前後してしまいますが、アラレちゃんの入学式での様子もご紹介します。
体育館で行われた入学式は、新入生が1人ずつ入場し指定された椅子に座り、式次第では一人ひとり名前を呼ばれて立ち上がり返事をするという大試練(笑)がありました。
しかしアラレちゃん、壊れたロボットのようなぎこちない動きではありましたが、入場をなんとかクリア。新入生紹介では、先生から名前を呼ばれたときに、返事はできないまでも起立することができました。
場面緘黙症のアラレちゃんが、不安感を最小限にして入学式を迎えられたのは、個人練習のお陰です。詳しくは次項で説明します♪
入学式の個人練習?
入学式という大きな学校行事前で忙しいにもかかわらず、特別支援学級の先生と担任の先生が、アラレちゃん1人のためだけに入学式の予行練習をしてくださいました!
- 1教室で待機
- 2廊下で整列
- 3体育館へ入場
- 4椅子への着席
- 5名前を呼ばれて起立・返事
- 6体育館から退場
- 7廊下から教室へ移動
上記の入学式当日の流れを、優しく分かりやすくアラレちゃんに説明してくださる先生方。もう、仏様かと思いました…!
入学式の練習時には全く話せず、常に私の脚に腕を回してくっついていたアラレちゃん。しかし、練習してもらった甲斐あって、入学式当日にはとてもスムーズ(当社比)に行動することができました。
就学相談や学校見学の経験が生きている
前述の入学式の練習はもちろん、入学後の学校生活全般で、先生方からアラレちゃんへのフォローの手厚さを感じます。
やはり、就学相談や学校見学の効果が大きいです。事前の準備やコミュニケーションの重要性が改めて身にしみました。入学前から学校内でアラレちゃんの特性や困りごとを共有してくれているので、丁寧で適切な支援をしてもらっているなと感動しています。
また、アラレちゃんの学校は、彼女だけではなく、ほかの子どもたちに対してもとても手厚くかかわってくださる小学校です。きめ細やかな対応を可能にしている要素は、以下の2点だと思います。
田舎暮らしは不便に思うことも多くありますが、時間がゆったりと流れるこの土地での就学が、アラレちゃんにとってはよく合っていたなと感じます。
小学校の先生と母のやり取り
アラレちゃんの母である私と、担任の先生が直接顔を合わせてお話したのは、以下の4回だけです。
ほかには、1~2回の電話と5~6回の連絡帳でのやり取りを行っています。
担任の先生からは学校でのアラレちゃんの様子を教えていただいています。例えば、下記のような情報です。
また、私から伝えているのは、家でアラレちゃんが学校生活についてどのように言っているかという内容です。アラレちゃんの好きなことや得意なこと、苦手なことなどを伝えることもあります。
「先生は忙しいだろう」と私が連絡帳でのやり取りを遠慮していても、ひょっこりと温かい文章を連絡帳に残してくださる素敵な先生です。
保育園時代にも思ったことですが、アラレちゃんは本当に「優しい先生」「思いやりのある先生」に受け持ってもらえることが多いです。ラッキーガールだな!
まとめ
今回は、小学校に入学した緘黙児アラレちゃんの様子をお伝えしてきました。この記事が何かの参考になれば嬉しいです。
心配性な私の予想を、よい意味で完全に裏切ってくれたアラレちゃん。就学相談や学校見学というアクションを起こして本当によかったとしみじみ思います。
毎日頑張るアラレちゃんが家ではホッとできるよう、引き続きゆる~く生活していく所存です。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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