こんにちは、オハギです。
ただいま絶賛育児中です。
読書好きな私ですが、ここ数年、落ち着いて本を読むことができるのは、就寝前の2、30分のみとなっています。
子どもたちを寝かしつけて、自分が寝落ちするまでの幸せなひと時。
そんな1日の終わりの幸せタイムに、とある小説を何日もかけて読んでいました。
その本を、先日読み終えてしまいました。
読み終えたくないほど気に入っていたので、少しさみしい…(´・ω・`)
梨木香歩『家守綺譚』
この本はこんな人におすすめです。
- ちょっと不思議な話が好き
- 草花が好き
- 寝る前にほっこり読書したい
ご存じですか?
梨木香歩さんの『家守綺譚』。
これ、寝る前に読むのにぴったりな小説でした。
ざっくり言うと、こんなお話です。
その家を中心に現れる、四季折々の物の怪と主人公との、悲喜こもごものふれあい。
物の怪、と一口に言っても、いわゆる怖ーい妖怪ではありませんでした。
河童や子鬼、亡くなった親友などがひょこっと顔を出して、ユーモアや優しさが匂い立つような、全体的にふんわりとした雰囲気。
私が最もひいきにしているキャラクターは、主人公が親友から譲り受けた愛犬ゴローです。
物の怪たちの争いごとの間を取りもつ仲裁犬、などという珍妙な裏の顔を持つ、賢いやつです。
ちょっと頼りない主人公のことを気にかける様子も、健気で愛おしいのです。
そしてこの本の素敵なところは、四季折々の植物の描写がとても美しいということ。
文中に、こんな一文があります。
何かと心をざわつかせることの多いこの頃。
この本は、自然、草木、物の怪(笑)の優しい世界に浸らせてくれました。
寝る前に読むと、「うん、世界は大丈夫だ」と思えて、安心して夢の世界へ入れる読書体験でした( *´艸`)
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